新聞・雑誌等でみるロシア・CIS諸国の政治経済(愚考集)


by nekra
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 ロシア・サンクトペテルブルクで独立国家共同体(CIS、旧ソ連12カ国)の非公式首脳会議が開かれた。NATO加盟や未承認国家問題などで懸念事項を抱えるウクライナやグルジアなどメドヴェージェフ大統領は、各国の首脳と個別に会談した。しかし「ウクライナのユーシェンコ大統領、グルジアのサーカシビリ大統領との初会談は、協議継続で一致したものの平行線に終わった」(毎日新聞)。「CISを勢力圏としてとどめたい姿勢を鮮明にしたが、グルジアなど親欧米国にはプーチン政権同様、強硬姿勢に変化はなく亀裂が一段と広がる可能性がある」。

 ロシアは外務相傘下に「CIS問題庁」を創設したらしく、今後より一層CIS諸国に及ぼす影響は強まっていくだろう。

 ラブロフ露外相によると、ユーシェンコ大統領との会談でメドベージェフ大統領は、ウクライナのセバストポリに駐留するロシア黒海艦隊について、ウクライナが2017年に撤退を求める方針を決めたことを「一方的な行動」と非難し、97年に調印された両国間の友好協力条約に基づいて話し合いで解決するよう求めた。またウクライナのNATO加盟についても「ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟はロシアの安保を脅かす。相手の脅威となる行動を慎むという2国間条約に反する」と強くけん制した。


 サーカシビリ大統領との会談では、グルジアからの分離独立を主張するアブハジア自治共和国の問題で応酬。アブハジアを支援するロシアに対し、グルジアは欧米の支持を背景に、現地に駐留するロシア平和維持軍の撤退を求めている。 NATO加盟はアブハジア問題とは無関係と主張するグルジアに対し、メドベージェフ大統領は「新たな対立の繰り返しを生むだけだ」と反論、信頼醸成と当事者同士の対話を求めた。メドベージェフ大統領は「2国間で解決できる」とも発言。同問題にNATOなどが介入していることに不快感を示すとともにグルジアのNATO加盟は問題をさらに複雑にするだけとの認識を示した。


ロシアのグルジア分離派支援策、欧米が撤回要求
 【モスクワ=古川英治】グルジアから分離独立を主張するアブハジア自治共和国にロシアが支援を強めている問題で、欧米が介入に乗り出した。欧州連合(EU)のソラナ共通外交・安全保障上級代表は5日、グルジアを訪問。北大西洋条約機構(NATO)や欧州委員会の幹部も相次ぎロシアを強く批判した。グルジアを巡る対立の構図が一段と鮮明になってきた。
 モスクワでロシアのラブロフ外相らと会談した欧州委員会のフェレロワルトナー委員(対外関係担当)は4日、「ロシアの行動は地域情勢を不安定化させる」と発言。NATOのデホープスヘッフェル事務総長も3日、ロシアがアブハジアで鉄道修復に乗り出したことについて「グルジアの主権と領土保全に対する違反行為だ」とする非難声明を発表した。

 毎日新聞 2008年6月6日 22時10分 (最終更新 6月6日 23時28分)
 日本経済新聞 - 2008年6月5日
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# by nekra | 2008-06-09 11:26 | ロシアと近隣諸国
メディア規制改正案の審議打ち切り

6月8日付『産経新聞』によれば、
(メディア法修正案の審議について)下院は4月下旬、圧倒的多数の賛成票で第一読会を通過させたものの、与党(法案を提出した「統一ロシア」)は5月19日になって、一方的に法案を取り下げた。リベラル派とされるメドヴェージェフ氏が法案への拒否権を発動する動きを察知し、プーチン氏に傷がつくのを事前に避けた公算が大きい。
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# by nekra | 2008-06-09 10:49
 ロシア:軍参謀総長を更迭 改革めぐり国防相と対立
 【モスクワ大木俊治】ロシアのメドベージェフ大統領は3日、バルエフスキー軍参謀総長(61)を解任し、後任にマカロフ国防次官兼軍備局長(58)を任命した。バルエフスキー氏は組織の効率化など政権が進める軍改革をめぐり、セルジュコフ国防相との対立が伝えられていた。
 バルエフスキー氏はこれまで、米ミサイル防衛システムの東欧配備や北大西洋条約機構(NATO)拡大に反対してきた対欧米強硬派。参謀総長の交代が今後のロシアの外交・安保政策に変化をもたらす可能性もある。
 大統領は同日、参謀総長の交代を通告した。解任されたバルエフスキー氏は安全保障会議の副書記に任命されたが、実権の少ない名目的なポストで、事実上の更迭とみられる。

 (2008年6月4日『毎日新聞』、
 http://mainichi.jp/select/world/news/20080604ddm007030083000c.html

 バルエフスキー氏は、セルジュコフ国防相が打ち出した軍資産売却や国防省・軍参謀本部の人員削減、海軍司令部のサンクトペテルブルク移転などの軍改革案に反対。3月には辞表を提出したとロシアメディアが一斉に報道する事態になったが、国防省側は否定していた
 軍部の内紛にメドベージェフ大統領の対応が注目されていたが、バルエフスキー氏を実権の少ない安保会議に異動させることで収拾を図った格好だ。後任の参謀総長にはセルジュコフ国防相が推薦したマカロフ国防次官を起用した。

 (モスクワ3日時事:2008/06/03-20:42 軍参謀総長を更迭=内紛収拾でロシア大統領:http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008060300967、及びイタル・タス通信http://www.itar-tass.com/eng/level2.html?NewsID=12741513&PageNum=0

 バルエフスキーは今年に入り、セルジュコフ国防相との対立を思わせるような不規則な言動も目立ってきていた。例えば「核先制使用論」、「2プラス2会議」欠席事件、「辞任騒動」である。

 2008年1月19日、バルエフスキー参謀総長は、モスクワ市内で開かれた軍事科学技術者の会議で演説し、こう述べている。
 「私達は、誰も攻撃する意図を持っていません。しかし、私達のパートナー全てがはっきりと理解し、 誰もが、いかなる疑問も抱かない時、軍隊は、ロシア連邦およびその同盟国の主権および領土を完全に保護する為に使用されるでしょう。それは予防的措置も含まれ、そして、核兵器の使用も含まれるでしょう」
 「軍隊は、その利益を護る為、国家首脳の意思表示の為に使用されなければならない。それは、全ての残る手段が、効果が無いと分かった時の非常手段としてでなければならない」
 真の意図はともかく、この発言は欧米各国に衝撃を与えたのだが、一説には軍改革で冷飯を食わされている現役軍人たちの不満を代弁する形で、ロシア政府を含め、混乱させるために行った発言と言われる。
 また、バルエフスキーは、この日の講演で、聴衆からの質問に答え、セルジュコフ国防相がモスクワからサンクトペテルブルグへのロシア海軍総司令部の移転を決定したと報じられている事に関して「私は個人的に、それは今日、必要性が無いと考える」と答え、移転を「時機をわきまえないもの」と述べたことも注目された。

 3月下旬、ロシア各メディアは、バルエフスキーがセルジュコフ国防相と対立し、辞表を提出した、と報じた。過去何度も辞表提出をちらつかせてきたらしいが、直接プーチンに談判したとされる今回は状況が違っていた。政権交代を前に何らかの意思表示とも見られた。
 アメリカのミサイル防衛施設配備問題を巡り、3月18日にモスクワで開かれたロシア・アメリカの外相・国防相会議(いわゆる2プラス2)にも姿を見せる事は無かった。公式には、参謀総長は25日まで休暇扱いとされていた為に欠席したと説明されたが、こういう会議の場合は、たとえ休暇中でも呼び出されるのが通例である。欠席したとも、会議への出席を要請されなかったとも言われる。そして、このバルエフスキー辞任騒動の際、後任として既に名前が挙がっていた人物こそマカロフである。

 政権が交代しようやく落ち着いてきたこの時期、セルジュコフ国防相がメドヴェージェフ大統領に対してバルエフスキー更迭を促したと示唆される。セルジュコフは軍にも他の武力省庁にもバックグランドを持たない文民国防相であり、メドヴェージェフ大統領に近いと言われているからだ。プーチン大統領(当時)からは多大なる信頼を寄せられ、また改革を前に軍内部の背広・制服組の掛け橋を任せられた。ついには昨年、3年の定年延長を決定していたし、しばらくは不安定ながらもセルジュコフ=バルエフスキー体制が続くものと思われたが・・・。メドヴェージェフ大統領が独自色を出したことを意味するのか?はともかくとして、今後の軍機構は、逆に運営上難しい部分も出てくるはずで、注目される。またすでにこの余波を受け、軍管区レベルでの異動人事に関する話も出始めている。

 ともあれ、最近の日本への領空侵犯(米空母への異常接近)に関しても、実は軍現場レベルが制度改革、文民顧問が多く策定に加わる新国防計画の整備などに対して不満を持っていて、そのはけ口として行ったとも推測することも出来る。そもそもこの領空侵犯に対して政府と軍のコメント内容及び非を認めた謝罪の時期が微妙に喰い違っていることが疑問だった。

 これまで何度も辞表を提出しては慰留されてきたと言われるバルエフスキーだが、現在の状況をどう考えているんだろうか?
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# by nekra | 2008-06-04 12:05

改訂情報

 本ブログ:「カバエワ報道再考(2008年 05月 28日)」について、一部内容を改訂しました。
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# by nekra | 2008-06-04 10:01 | 改訂情報
 メドヴェージェフ大統領は5月19日、汚職対策の国家計画策定に関する大統領令に署名し、自らを議長とする汚職対策評議会を設立した。汚職対策評議会は今後、大統領に対して汚職対策分野における国家政策を提言して、国家諸機関と活動を調整することになる。また評議会設置を受けて、1ヶ月以内に汚職対策に向けた国家計画が策定される見通しである。

 今回選出された汚職対策評議会のメンバー(19人)

 メドヴェージェフ大統領
 ソビャーニン副首相兼政府官房長官
 コノヴァロフ法相
 ナビウリナ経済発展相
 ヌリガリエフ内相
 ボルトニコフFSB長官
 ステパーシン会計検査院長
 バストルイキン検事総長第一代理(検察庁付属捜査委員長)
 ゾリキン憲法裁判所長官
 レベージェフ最高裁判所長官
 チャイカ最高検事総長
 A.イワノフ最高仲介裁判所所長
 バルシェフスキー憲法裁判所・最高裁判所・最高仲裁裁判所・ロシア政府全権代表
 ナルイシュキン大統領府長官
 ブリチョーバ大統領補佐官
 ドゥボルコヴィチ大統領補佐官
 マルコフ大統領補佐官
 チュイチェンコ大統領補佐官兼大統領府管理局長
 クチェレナ社会院メンバー(弁護士)

 リベラル派と目されるメンバーがほぼ大半を占めていることは注目される。
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# by nekra | 2008-06-03 17:42